WEDDING
男が仕切る結婚式。インドネシア篇


バリのヒンドゥー教は、独特だ。
いや、バリヒンドゥー教の神々は、
生きとし生けるものたちを、
太陽になり、
海になり、
月になり、
見守り続ける。
いわゆるヒンディー教とは別の神々が、バリには宿る。
バリの神たちは、
この世に誕生してくるものたちを歓迎する。
私たちをこの世に生み出してくれたのが両親だとしたら、
その両親もまたその両親に生み出され、
その根本には神が生まれることを許してくれたゆえかもしれない。
生み出してくれた神や、
そして両親に感謝をより近く伝えるために、
バリを選んだ。
いや、バリの神々に呼ばれたのかもしれない。
私たちは豊かなことがとても当たり前の現代に生きている。
けれど、
それは本当に当たり前なのだろうか。
人の縁が紡がれて、
私たちはこうして健康に生きることができている。
決して、それは自発的なものではなく、
見守っていてくれているみんなのおかげだ。
そして、
その縁をつないでくれた神のおかげ。
この感謝をバリの地であらわそう。
そして、
そこで生まれる新しいご加護を、
私たちがこれから生むものに伝えていく。
それも縁のはじまりの一つ。
バリの海はどこまでも青い。
その水は手の透くっている。
その水に、太陽の神や月の神がいる。
バリの神々に、
今を報告しよう。