シュヴァル・ブラン パリ

今日、人生最大のセレモニーを、
セーヌ川のほとりのホテルで実行する。

セーヌ川のほとり、

その中でもとびきり眺めのいいテラスに、

今日は君をご招待したい。

特別な話がある。

それは、今日でなくてはだめ、

そして、場所は、ここでなくてはだめ。

特別な話なんだ。

シュヴァルブランパリは、

2人で来るのは初めてだね。

2021年9月7日にオープンした、まだ出来立てのホテル。

そして、世界中のブランドの象徴であるLVMHグループが、細部までこだわって作ったホテル。

ファッションにもライフスタイルにもこだわりがある。

大事な話をしたら、そのこだわりを探してみよう。

そう、その時は、君はパリジェンヌ、僕はパリジャンになる。

いや、君はプリンセスにもなれる。

そうだね、僕らは長い時間、フィアンセの関係に立ち止まったままだったね。

だからさ…。

うまくは言えないんだけれど、

シュヴァルブランの意味は「白馬」っていう意味なんだよ。

ごめん、

僕は、カボチャパンツに白いタイツを穿いたプリンスにはなれそうもないんだけど。

だって、21世紀でそんなコスプレはおかしくて、笑っちゃうだろ。

だから、プリンセスになるのは、君だけでいいんだよ。

できるだけのドレスでおしゃれしてきてほしい。

僕は、君に似合うファッショナブルなタキシードでお出迎えをする。

白馬で迎えることはできないけれど．．．。

その日は、2人にとって、とても大切な記念日になる。

勘のいい君のことだから、もう気が付いたはず。

その日、僕は君に、プロポーズをする。

今まで誰一人体験したことのない、

この完璧なホテルを、その舞台として。