パラッツォ・マルゲリータ

コッポラ監督の愛する邸宅を貸切る。
映画「ゴッドファーザー」を見切る。

コッポラ家の絆は、永遠に続いている。

それは、当代の当主フランシスが描いた「ゴッドファーザー」のように。

ベルナルダは、フランシス・フォード・コッポラの祖父が生まれた土地だ。

祖父を敬愛していたのだろうか、それとも不思議な運命によって呼び寄せられたのか。

コッポラは、南イタリア（Bernalda）ベルナルダに、19世紀に建てられた邸宅を持つことになった。

コッポラは、映画監督のほかに、世界中に６つのホテルを持つ経営者でもある。

そして、唯一イタリアにある邸宅すらも、そのホテルの中の一つとしてしまった。

部屋数は、わずか9部屋しかない。

しかし、玄関から、映画のストーリーのように部屋たちが配置されている。

フランシス・フォード・コッポラの娘で、同じく映画監督のソフィア・コッポラは、このホテル、いや邸宅で結婚式をあげた。

まるでコッポラ一族の結束を確かめ合うかのように。

私たちには、この世に送り出してくれた両親がいて、両親にもまたそれぞれに両親がいる。

そして、私には愛する子供がいて、それが孫へと、血族としてのバトンをつないでくれる。

決して切れることのない、DNAのバトンが過去から未来へと、永遠（とわ）に続くから、今私がここにいる。

そう、私にも、コッポラ家と同じバトンが存在する。

だから、聖なる父への感謝を込めて、結婚式、いや、すべての記念日に、この場所に集う。