今の俺を記録する、俺流写真撮影。

レッツ、ロック、オヤジ
今の俺を記録する、俺流写真撮影。

娘もしらない昔の俺。

娘と同じくらいの時の俺はとがっていた。

カミさんだけが知っている事実。

今は背広にネクタイでCEOなんておだてられてるけど、

革ジャン革パンのロックンローラーだったあの時があってこその今。

コンプライアンスなんかでがんじがらめの世の中。

言葉は敬語の上に敬語を重ねて日本語じゃなくなっている。

そんな厄介な時代でも、駅前で、ギターケースを広げて、若者たちは歌う。

自分の思いを歌う。

俺の時代のロックンロールとは違う歌。

だけれど、そこからにじみ出る怒りや高鳴りは同じだ。

俺の昔。

いや、俺は今を生きているし、昔の俺も今の俺の中で生きている。

ただ、見た目があの頃、俺たちの敵だった大人になっただけ。

なにもかわりはしない。

けれど、俺も、じきに、この歌う若者たちからみて、お爺ちゃんと呼ばれるのだろう。

だから、お爺ちゃんなんて言われる手前の今。

まだオヤジと許されるタイミングで、記録でも残しておくのもどうかな、と思い始めたんだ。

デジタルな時代になって、街の写真館もずいぶんなくなった。

街の写真館のオヤジさんにも粋な人がたくさんいた。

でも、今の写真館のお仕着せスタイルは俺にはノーサンキュー。

だって、俺だから。

カメラマンにも、スタイリングにもこだわりたい。

あの時にも負けない、今の俺の写真を撮るんだ。

相棒の単車。

俺とカミさん。

娘もワンコも巻き込もう。

最新の集合写真だ。

まだまだ残された人生があるから、遺影のつもりはない。

SNSの俺から、差し替えようと思う。

俺が俺であるために、

勝ち続けるために、

今の俺を記録する。